高村光太郎
智恵子抄「亡き人に」
雀はあなたのやうに夜明けにおきて窓を叩く
枕頭のグロキシニアはあなたのやうに黙つて咲く
朝風は人のやうに私の五体をめざまし
あなたの香りは午前五時の寝部屋に涼しい
私は白いシイツをはねて腕をのばし
夏の朝日にあなたのほほゑみを迎へる
今日が何であるかをあなたはささやく
権威あるもののやうにあなたは立つ
私はあなたの子供となり
あなたは私のうら若い母となる
あなたはまだゐる其処にゐる
あなたは万物となつて私に満ちる
私はあなたの愛に値しないと思ふけれど
あなたの愛は一切を無視して私をつつむ
芥川龍之介「トロッコ」
夢十夜第十夜
宮沢賢治「ざしき童子のはなし」
芥川龍之介「蜜柑」
夢十夜第二夜
新美南吉「花のき村と盗人たち」
夢十夜第三夜
小川未明「からすとかがし」
夢十夜第九夜
夢十夜第七夜
銀河鉄道の夜
夢十夜第四夜